伯爵令嬢アシュタルテは、聖女セレナに心変わりした第二王子アルフォンスから暗殺の冤罪を着せられ婚約破棄されてしまう。
そこへノートル領のライラック(ライラ)が国王に謁見して、父親が没したため、領主代行になった報告をする。そのライラに国王は、アシュタルテを預かり処分とした。
それがアシュタルテとライラの出会いであった。実務能力と魔法に秀でたアシュタルテと誠実で発明の才があるライラの出会いは、ノートル領に莫大な恩恵をもたらすことになる。
敵はダメンズの二人、第二王子のアルフォンス、そしてノートル領の第一騎士団団長にしてライラの婚約者であるディルムの二人だ。
アシュタルテとライラは、ライラの幼馴染で第三騎士団長のビアンカの協力を得つつ、次から次へと襲い掛かるトラブルを解決してゆく。
悪役令嬢と地方領主のタッグは無敵だった!
流れるように進む物語と、ダメンズ・コンビの妨害からくるイライラがほどよく、微百合な芳香に酔い、ラストに爽快感を覚える。――とても楽しめましたよ。
【登場人物】名前を覚えるのが苦手なので、ちょっと整理させて戴きます。
国王
ピエトロ:第一王子
アルフォンス:第二王子
セレナ:聖女
アシュタルテ:伯爵令嬢「冷血令嬢」、才媛
ライラック(ライラ):ノートル領の代理領主
ディルム:ノートルの第一騎士団長・ライラの婚約者
ビアンカ:ノートルの第三騎士団長・ライラの幼馴染