京都の亀岡を舞台に繰り広げられる幻想的なお話です。
主人公は、幼き頃の後悔から罪を償う様な質素な生活をし、行方不明の幼馴染を探していました。
ある日、半人半妖の化け暮らしが人々の生活の中に溶け込んでいること、そして、彼らの憩いの場となるパンケーキ屋を知ります。
そこに訪れる化け暮らしとの交流を通じて、主人公はわずかな希望を胸に幼馴染を探し続けます。
小さな恋人たちの互いを想う出来事をきっかけに、一気に明かされていく過去の謎。
「失われても想う」が、二重にかけられた二人の関係がとても素敵でした。
幻想的な風景が見えるテラス席に座り、ほろ苦いカフェラテを傍らに、ふんわりと優しい甘さのパンケーキを味わう。
そんな物語です。
ぜひ、お楽しみください。
WEB小説を初めて新連載初期から追いかけて、ラストシーンまで日々追い続けて、最後の場面が公開されたその日のうちに読み切って――そんな経験を初めて味わったのが、この作品でした。
ずっと、WEB小説は短編を中心に拾い読みするのが主でした。
小説自体は、電子書籍で長編を読むのがもっぱら。
アニメ化された長編原作のWEB版を読んだことが、いくつかあったぐらいで。
著者のプロフィールに〝ハッピーエンド主義〟とあるのを信じて読み進めるうちに、途中とても不穏な空気が漂い――でも期待通りに、期待以上の展開が待っていて。
素晴らしいの一言です。パンケーキという小道具の扱いも絶妙。
王道の良さってこういうことなんだなあと、あらためて実感した次第です。
幸せな物語で、幸せな体験を頂けました。
ごちそうさまです。
かつて幼馴染の臣くんと一緒に乗ったトロッコ列車に、志乃は一人で乗っていました。告白の返事ができないまま、十年前に失踪してしまった臣くんを探しに。
情報提供を求めるチラシを配っていたときに出会った、馴れ馴れしい狐面の男。大きな武家屋敷に住んでいる男は、近隣住民を不安にさせるほど怪しい雰囲気がありました。
しかし、『化け暮らしの休憩処』の店主・キリヤとして振る舞うパンケーキは絶品だったのです。
キリヤくんのおかげで臣くんを見つけるための糸口が掴めた志乃。
かっこいい女性が美味しいパンケーキを振る舞われる、ほっこりとした時間も本作の魅力の一つ。
あやかしや喫茶店、美味しいスイーツが好きな方に贈りたいライトミステリーです。
亀岡を舞台にしたあやかしストーリーです。
幼い頃神隠しにあった大好きな臣くんを探して、ストイックに生きることを決めた志乃さんは自分を戒めるために身体を鍛え、合気道家として活動している。
そんな志乃さんがひょんなことから出会った狐面で顔を半分かくした青年キリヤくん。彼は、半分人間で半分あやかしの、「化け暮らし」であるという。
そして、彼のパンケーキのお店で志乃さんは、亀岡に暮らす様々な化け暮らしたちと交流することになる。
とにかく志乃さんがキリヤくんに毎回振る舞われるパンケーキが美味しそう。じっさいに食べられないのが残念。そして、パンケーキと一口に言っても、こんなに種類があるのかと驚かされます。甘〜いトッピングや練り込まれた亀岡産のフルーツや野菜。とろとろの蜜がかかり、くるんとのった生クリームとバターの香り。フォークを入れるとふんわりと焼き上がった湯気が立ち上る。
まさに至福の刻。
舞台となる亀岡も魅力的な街で、高台にある「霧のテラス」や「秋桜公園」、バルーンフェスティバル、保津川下り、そして物語の重要なポイントともなるトロッコ列車。
不思議と霧が多いといわれる亀岡とその周辺地域には、妖怪も多いらしい。算盤小僧、つるべ落とし、火無しのお龍。
これら亀岡の魅力をぎゅっと詰め込んだ本作。物語はクライマックスへ向けて、神隠しにあった臣くんの真実へ迫ってゆきます。そして、物語の行方を追う内に、あなたはきっと亀岡へ旅してみたいと思うにちがいないでしょう。
小学校4年生。幼馴染の臣くんは神隠しにあって消えてしまった。
月日は流れ、大人になった志乃は今でも臣くんを探している。
そんな時、隠れ橋の向こうの武家屋敷にて、顔の上半分狐面のキリトという青年に出会う。
どうやら彼らは半分妖、半分人間の化け暮らしらしく……
✼••┈┈┈┈┈
主人公の志乃ちゃん、合気道家でとっても強い。そして、臣くんを見つけるんだという強い信念、男気を感じます。
キリトくんは狐面でミステリアスですが、パンケーキ作っちゃう優しい青年で好感度抜群です。外れないというそのお面の奥の素顔も気になります。
それにしても臣くんってきっと……
あやかしもの、とっても面白いです。
京都亀岡を舞台に、京ことばも心地よい、極上のパンケーキをぜひご堪能ください!
小学4年生の春の日。
春爛漫のトロッコ列車に乗ったあと。帰り道の橋の上でいつものように別れた。
告白されたあの日。
返事をする約束し、また明日と別れたあの日。
あの日から幼馴染の臣くんは忽然と消えてしまった。霧の都の神隠し事件。
あれから十年の時が流れた····。
主人公の志乃は自分に対して『必要最低限の暮らし』という制限を課し、贅沢をすることを止めた。行方不明の幼馴染が戻って来ると信じ、あの日からずっと自身を戒めているのだ。
志乃は幼馴染の母親である美月と一緒にチラシ配りをしていた。そんな中、怪しい狐面の白髪の男が明るい声で『がんばってくださいね!』と声をかけてきた。それに対して不審に思った志乃はつっかかっていくが、狐面の男は見た目こそ怪しかったがチラシを店に貼ってくれるという。
実はいい人なのかも。
これが、ふたりの不思議な縁の始まりだったのかもしれない····。
神隠し、あやかし、パンケーキとという、まったく結びつかない組み合わせ。優しくてあたたかいあやかしとの交流。そしてめちゃくちゃおいしそうなさまざまなパンケーキ🥞
はたして志乃は、消えてしまった幼馴染に再び会うことは叶うのか。告白の答えは伝えられるのか。狐面の男、キリアくんの素顔も気になります。しかも狐面がつく前の記憶がないなんて色々と想像しちゃいますよね。
物語に出てくる春夏秋(今のところ)のトロッコ列車の描写も素敵なのです。そしてあやかしもすごく個性的で楽しい✨
そんな今作はまだまだ序盤。
あやかし好きにはたまりません。
この世界観、私は好きです。
推し作品がまたひとつ増えました♪
主人公は、強くて優しくてストイックな女の子なのですが、行方不明になった幼馴染の男の子を十年捜し続けています。
事件が風化しつつある中で、それでも彼女は諦めません。
そんな中、彼女は『化け暮らし』という半妖たちと出会います。
美味しいパンケーキを出してくれる休憩処で彼らと交流しつつ、幼馴染へ繋がる手がかりを手に入れていきます。
出てくるあやかしたちがまた面白くて、読んでいると笑ってしまいます。
あやかしが出てくる物語は多いですが、かなり個性的なのではないかと。
河童とかメジャーなはずなのに、こんな河童初めてです(笑)
亀岡を舞台に神隠しにあった幼馴染を探す女の子の物語…というミステリー要素にあやかし(化け暮らし)の不思議と亀岡名物が盛り込まれた垂涎パンケーキが合わさる欲張りセット!
…なのに喧嘩しないのが凄いです。なので1つでも気になる要素があれば読んで損はしません。
私はパンケーキに飛びつきました。
ストイックで頼りになるとってもカッコいい武道系女子と、狐面の怪しい見た目に反して優しさ詰め込んだスイーツ系男子のバディものでもあります。
登場人物がみんなキャラが強くて楽しいので、全体的に明るくテンポの良い会話を楽しめるのも魅力的。
まだまだお話は続きますが、ここからミステリーがどう解きほぐされていくのか、どんなおもしろ化け暮らしが現れるのか、次のパンケーキは何味なのか…楽しみがいっぱいでワクワク毎日更新を待っています!
10年前、霧の都・亀岡で幼馴染の臣くんが忽然と姿を消した「神隠し事件」。最後に臣くんを見送った志乃は、事件を風化させまいと10年間チラシ配りを続けている。彼女は事件の真相に、この土地に伝わるあやかしが関わっているのではないかと疑っていた。
ある日、狐面をつけた不思議な男・キリヤと出会う。キリヤは人間に化けて暮らすあやかし「化け暮らし」だった。彼との出会いをきっかけに、志乃はついにあやかしの世界へと足を踏み入れる。
キリヤが営むパンケーキ屋「化け暮らしの休憩処」は、化けの皮を剥がれたあやかしたちが安らげる場所。そこで志乃は様々なあやかしと出会い、交流を深めていく。狸耳が生える少女、河童のおじさん、竹を切る真似をする狸…。個性豊かなあやかしたちとの触れ合いの中で、志乃は少しずつあやかしの世界に馴染んでいく。
果たして志乃は臣くんの手がかりを見つけられるのか。そして、美味しいパンケーキとあやかしたちとの交流を通して、彼女が見つけるものとは?京の奥座敷・亀岡を舞台に、ちょっぴりミステリアスで心温まる物語が今、幕を開ける。
小学生の頃、一緒に遊んでいた際にトロッコ列車に乗って消えてしまった幼なじみの男の子。
主人公の志乃ちゃんは、この幼なじみをずっと捜し続けています。
志乃ちゃんは関西弁の合気道女子で、個性たっぷり&幼なじみを見つけるまで甘いものや服などを禁じる真面目さのある、と~~~っても応援できる主人公です!!
少しの間ですが合気道をやっていたことのある私は、思わぬ共通点に勝手に喜んでいました←
そんな志乃ちゃんは、幼なじみを捜すためのチラシを配っている最中に狐面の怪しい男と出くわします。
面を付けているなんて訳アリ感が半端ないので、一体どんなキャラなのだろう……とドキドキしながら読みました。
そんな彼はグッドサインをして「このチラシ、うちの店に貼っておきます!」と言います。
見た目怪しいのにいい人やんwwと意外性にクスッとしました。
狐面の男の名前はキリヤくんと言って、『化け暮らしの休憩処』というパンケーキ屋さんで店をしています。
キリヤくん、素直で可愛いところはもちろん、妹の面倒見もいいところが萌えポイントです。笑
子どもの面倒を見れて優しくてパンケーキも作れるなんて……。キリヤくんのパンケーキ、私も食べたい……。
志乃ちゃんは、あるきっかけでキリヤくんやその妹が半分人間、半分あやかしの存在であることを知ってしまいます。
記憶を消すかと提案された志乃ちゃんですが、ようやく幼なじみに繋がりそうなことを知れたから消したくないと拒否。
あやかしが見えるようになった志乃ちゃんは、不気味な姿のあやかしにも臆しません。(最新話ではあやかしと対決していて笑いました😂 志乃ちゃん、強くてかっこよくて大好きです! 私も強かったらこんな生活がしてみたいなぁ、と憧れます。)
狐面で友達のいなかったキリヤくんと志乃ちゃんは友達になり、お互いを応援し合います。個性的で魅力ある二人の関係性もこの物語の見どころです!!
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まさかの和風×京都×ライト文芸×パンケーキという私の好き要素てんこもり作品でおったまげました。
おやつがおいしそうだったり、情景描写が巧みだったりして地域の光景がはっきりと頭に浮かび、まるで自分が亀岡市で過ごしているようで読んでいて楽しいです。
これからの展開がとにかく楽しみです。
これからどんどん謎の部分も解明されてもっともっと面白くなっていく予感がするので、本当は最後まで読んでからレビューを書こうと思っていたのですが、好きすぎて先に書いてしまいました。
レビューって二回書けたりしないんでしょうか…笑