言ってしまえば、あらすじの通り『中年男と子供が安アパートの階段に座ってくだらねえ話をするだけ』のお話。
そこから何かが生まれるわけでもなくて、ひよこはひよこだし。ニワトリはニワトリのまま。
それ以上でも、それ以下でもない。
それでも哀愁とか小さな光とか……。生きるために必要なこと。求めずにはいられないことがセリフの端々に詰まっていて、ぐっと胸が締め付けられました。
些細な光景がどうしてこんなにも、心を揺さぶるのでしょう……。
つかず離れず、距離感がちょうど良い秀作です。
全二話3,309文字、一話1500文字程度。
5分で読めますので、皆さまも手に取ってはいかがでしょうか。全力でおすすめいたします!