第26話
『14 謎のダンジョン8』
「アスカ皇女、心配ない。俺が『器用富豪』スキルで魔法を解除する」
「器用富豪? はぁ、お願いします」
「スキル、全属性魔法解除」
闇魔法軽減 『器用貧乏』 Fランク
↓
全属性魔法解除 『器用富豪』 SSSランク
アスカ皇女に対してかけてある魔法がに対して魔法解除をする。
全属性対応なので、あらゆる魔法を解除可能だ。
冗談に思えるが実際に全属性の魔法解除されるので、俺も最初は信じられなかったほどだ。
だが現実に解除されるのが、この力であり、およそ魔族の最上級の魔法やスキルですら、俺の器用富豪スキルの前にはFランクでしかないのだった。
グールマスターが余計なことをしてくれたので、余計な仕事が増えたわけだ。
さて、アスカ皇女は解除されたので、これでダンジョンから出れる。
「えっ、何か変化あったかな、わからないけど」
「大丈夫だ。もう解除してある。アスカ皇女は意識していないレベルの魔法だったのだ。無意識なレベルにかけてある魔法だから、解除も実行もアスカ皇女は心配ない。解除したから、グールになることはない」
「ありがとうございます、ロメーロ。魔法がかけられて、生きている感覚がなかったの。良かったわ」
「全てはグールマスターが悪いが、もう死んでいる。ダンジョンから出よう」
「出たい。もう最悪よ、グールと一緒にいるのは」
アスカ皇女は吐き気がしたのか、気持ちわるそうにしてグールに向かって言った。
同情する。
俺だったらこのダンジョンで生活するのは1日でも無理だろう。
精神的に強い子なのだろうと推測できる。
グールマスターはダンジョンにうつ伏せのままだった。
だが急に手が動いていて、死んだと思ったら、生きていた。
なんだ、こいつはまだ生きていたのか、しつこい骸骨だな。
「ロメーロ、まだ生きているよ!」
「ああ、しぶといな、死んだのに生きているとは。まあアンデッドに死んだのが生きているて言うのは変だが」
するとグールマスターは立ち上がり、
「ふふふふ、ロメーロよ、私を甘くみたな。生き帰るとは思わなかっただろ、それがお前の甘さだ。ふふふふ、アスカと同じように私にも魔法をかけてあるのだ。死んだら、一度だけ生き返るという魔法だ。凄いだろ、天才だろ私は!」
蘇ったグールマスターの体や顔は切り傷があったのは、俺の剣によるものだ。
グールが一度だけ生きかえられる魔法使いとか、もう冗談のレベルだろうが、グールマスターは真剣だったから、余計に俺は笑いそうだ。
なぜかというと、そのまま死んでいた方が良かったからで、生き返るのは最大の失策だろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます