「無敵の人」の従姉と我慢を強いられる主人公。人が抱える心の闇の描写が巧みで、ついつい引き込まれる。どこにでもある日常を描きながら、ホラー要素を足すことで、さらに重みのある作品になっている。短編で読みやすいので、時間がない人でもおすすめの良作。
主人公の従姉妹は誰もが認める「迷惑な人」であった。彼女は主人公を罵倒し、暴力を振るう。そして勝手に部屋を蹂躙する。しかし「従姉妹」である縁からはどうしても逃げられない。 勤勉でまっすぐに生きている主人公が従姉妹に向ける冷徹なまなざしに共感する。 そして当たり前の様に織り交ざった不思議にどこか懐かしいものを感じた。
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